【シルクとは】シルク素材の特徴や注意点とは!
最近、シルクのパジャマや枕カバーなど、シルクの寝具を使っている人が増えているのを知っていますか?
シルクといえば、なめらかな手触りに美しい光沢が特徴的な、高級感のある素材ですよね。
もともとはドレスや着物、フォーマル衣料などの高級な衣服に使用されていたシルクですが、最近では、パジャマや寝具、肌着、靴下、手袋などの一般的な衣料品にも使用されるようになってきました。
今回は、シルク素材の特徴について紹介していきます。
また、お手入れをするときの注意点についてもまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇そもそもシルクとは?
シルクというと「ちょっと高い素材」「良く知らないけど取り扱いが難しい素材」というイメージが強いかもしれません。実際にシルクがどういうものなのか解説していきます。
・シルクとは
・【予備知識】シルクはいつ生産が始まった?
●シルクとは●
シルクとは、蚕の繭を原材料とする天然繊維です。
非常に細い糸が結束して出来ている繊維で、手触りがよくお肌にも優しい素材です。主成分は18種類のアミノ酸で構成されている、お肌との親和性が高い「動物性タンパク質繊維」です。
また、繊維の構造(三角形の形状)が光を反射して、生地表面に美しい光沢を生み出します。高級感を感じられる素材としても人気を集めています。
●【予備知識】シルクはいつ生産が始まった?●
シルクは紀元前6000年頃に中国で生産されたのがはじまりと言われています。
高貴な人の衣類や、献上品として使われていたという文献が残っており、クレオパトラが愛用していたという逸話もあります。古くから多くの人の心を掴んでいる魅力的な繊維です。
〇シルク糸は、大きく分けて3種類。
シルクと一言でいっても「シルク糸」には大きく分けて3つの種類があり、それぞれ異なる特徴・異なる使われ方をしています。
・ 生糸
・ 絹紡糸
・ 絹紬糸
●生糸(きいと)●
蚕の繭から、1本の長い糸を引き出して糸にしたものを「生糸」と言います。 一般的なシルクのイメージは、この生糸を使用したものになります。シルクは「天然繊維の中で唯一の長繊維(フィラメント)」と呼ばれています。●絹紡糸(けんぼうし)●
生糸をとった後の素材や、生糸を生産する過程で出た副産物(副蚕糸)を使用し、紡績して作るシルク糸が絹紡糸です。生糸よりも空気を多く含むことが出来るので、ふんわりと柔らかい印象になります。
●絹紬糸(けんちゅうし)●
絹紡糸をとった後の素材や、絹紡糸を生産する過程で出た副産物(ブーレット)を使用し、紡績して作るシルク糸が絹紬糸です。繊維長が短い絹素材のため、綿に近い風合いの糸になります。
※それぞれの糸種について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
→【シルクの呼び名、知ってるつもり!?】
〇シルクのお手入れの注意点
シルク素材を洗濯するときには、まずは洗濯表示を確認しましょう。繊細な衣類だからこそ、丁寧なお手入れが長持ちの秘訣です。
●優しく手洗いが基本●
シルクは摩擦に弱いので、基本的には優しく手洗いしましょう。・ 40℃までのぬるま湯を用意する
・ 中性洗剤・おしゃれ着用の洗剤を使う
・ シルク素材の衣類を浸して、優しく洗う
・ こすらないように注意して「押し洗い」をする
繊維が細いので摩擦に弱いため、強くこすらないように気を付けましょう。
●天日干しは避ける●
干すときには、部屋干しをするようにしましょう。シルクは紫外線に弱いので、天日干ししてしまうと変色したり、繊維が弱くなったりする可能性があります。 直射日光の当たらない通気性の良い場所でしっかり乾かしましょう。
〇まとめ
今回は、シルク素材について紹介しました。シルク素材は紀元前から愛されている素材で、最近では、お肌に優しいという点が広く知られるようになり、様々な衣料品に利用されるようになってきています。・シルクは蚕の繭から作られている
・シルク糸には3種類あり、それぞれ使われ方が異なる
・シルクのお手入れは基本手洗い
・天日干しを避けて乾燥
注意点を守ってお手入れすることで、長く愛用できる素材です。 身近な衣類をシルクに変えてみるのもいいかもしれませんね。
〇もっとシルクを知りたい!という方へ。
当店の運営会社:株式会社中忠商店の製品番頭・TES(繊維製品品質管理士)が、シルクについてより詳しく解説しています。(京都西陣の絹糸屋さんの「よむしるく」)
もっとシルクを知りたい!という方は、是非こちらの記事もご覧ください。
・シルクの「6A」は、「最高」品質ではありません!
・シルクは肌にやさしい、、、本当か?
・マルベリーシルクって何?
・シルクの「保温性」について考える。
・シルクの紫外線対策効果、ほんとのところ。